非破壊検査法には様々な手法・試験があります。
それぞれの検査方法と検出可能な欠陥についてご紹介いたします。
フェライト鋼などの強磁性体を磁化した場合に表面に欠陥が存在すると、この部分で磁束の通過が妨げられるため、磁束が外側に漏洩します(漏洩磁束)。この漏洩磁束を磁粉により検出することで、欠陥の位置と形状を測定します。
漏洩磁束により形成される磁粉模様の幅は欠陥の幅の数倍から数十倍になるので、欠陥の存在を目視で確認することが可能となります。
放射線は物質を透過する性質を持っていますが、検査対象物の中に空隙などの欠陥があると、この部分を透過する放射線の強さは周辺の健全部よりも強くなります。
この放射線の強さの変化をフィルムまたはイメージングプレートなどで画像化することにより欠陥を観察します。
一般的には放射線としてX線またはγ線を用います。
検査対象物に欠陥が内在すると健全な部分と比較して温度差が生じるので、これを赤外線カメラで撮影して検出します。
熱伝導の良い材料の場合には自然発生的に生じる温度差を図る方法(パッシブ赤外線サーモグラフィ法)ではなく、強力なフラッシュランプもしくはヒータなどで計測対象に熱負荷を与える方法(アクティブ赤外線サーモグラフィ法)が用いられます。